化学工学プログラムでは、環境・エネルギー・資源問題を克服した持続的社会を構築するために必要不可欠な、地球環境に調和した、製造・分離・リサイクルプロセスの開発、エネルギーの創出・有効利用技術の開発、新しい材料の創製に関する研究と教育を行っています。各研究室の研究・教育の概要を以下に示します。
教員の詳細は以下をご覧ください.
熱流体材料工学研究室
気相および液相プロセスを用いた機能性微粒子や薄膜などの先端材料の製造、製造装置内の流動・伝熱・ガスの化学反応・物質の移動現象の評価、核生成および成長現象の解明、半導体工業におけるガス状および微粒子状汚染物質のクリーン化技術の開発を、数値計算によるシミュレーションと実験の両面より研究しています。
高圧流体物性研究室
超臨界流体と高分子のように分子サイズが大きく異なる混合系や有機・無機混合系の高温高圧下での平衡・輸送物性を測定し、データの蓄積とともに定量的な物性推算法の確立を目指して研究しています。超臨界流体の相転移・反応性などの特異的性質を利用した環境調和型プロセスの構築を目指したテーマにも取り組んでいます。
ソフト材料プロセッシング研究室 (HP準備中)
ソフトな材料は、エンジニアリング的なプロセッシングを使ってナノ・メゾ・マクロスケール間のダイナミックスのバランスをデザインすることで階層的な機能をもつ興味深い材料となる。プラスチック・ゴムなどの高分子を主な対象とし、プロセッシング・階層構造化・機能化の関係を、物性測定・モデル化を通じて解明し、ソフトマテリアルのモノづくりの革新に繋がる基礎的研究に取組んでいます。
分離工学研究室
化学工業だけでなく、環境、エネルギーにおいて、物質の分離精製はキーテクノロジーとなっています。新規で高効率分離プロセスを構築するために、ナノ細孔制御と表面特性制御した多孔質膜の開発を行っています。シリカなどの無機物および有機無機ハイブリッド材料などのナノ空間材料を用いて薄膜形成し、分離や反応などの機能発現を目指しています。
微粒子工学研究室
微粒子を取扱う操作や機器の開発とその応用技術を研究対象としています。具体的には、ナノ粒子をなどの微粒子の分離及び分級技術の高度化とそのシミュレ-ション解析、マイクロ波を利用した高機能微粒子の創製法の開発、廃棄物の機能性材料への再資源化に関する研究に取組んでいます。
界面系プロセス工学研究室
材料製造技術の高度化を目指して、気相浮遊物質による微細制御材料表面の形成や汚染プロセスのモデリングおよびその評価を行っています。また、ナノ材料物質のリスク評価手法も開発しています。一方、工業材料の電気化学的・機械的特性、劣化現象の評価、寿命推定とともに環境および経済性を考慮した保全などに関する研究に取り組んでいます。
サステイナブル材料プロセス工学研究室
社会、自然環境、資源、エネルギーに配慮した機能的な材料の合成とプロセス開発として自己修復性コーティング、 プリンタブルエレクトロニクス、二酸化炭素の電気化学的還元、自己組織化技術を用いたハイドロゲルの開発、 バイオ材料を用いた機能性ゲル、セルロースナノファイバーを用いた機能性ゲルなどに関する研究を行っています。
グリーンプロセス工学研究室(@A4)
効率的な浄水処理、排水や廃棄物の処理と再利用、温室効果ガス削減技術、ブルーカーボンに関する研究を展開しています。また、化学工学における新規な物質分離法、エネルギー変換場、反応場の構築等において欠くことのできない素材である刺激応答性ポリマーおよびゲルの高機能化と工学的応用に関する研究を行っています。
グリーンプロセス工学研究室(@環境安全センター)
効率的な浄水処理、排水や廃棄物の処理と再利用、沿岸生態系の修復や改善、汚染土壌の処理など、人間の活動が環境に与える影響を評価し、これを低減するための研究、人間の活動によってダメージを受けた環境の修復、改善を図るための研究を展開しています。